解説やお知らせなど:ページ3


●温泉の効能

一般的適応症
  • 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病 痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
一般的禁忌症
  • 急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、 出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期)
浴用上の注意事項
  1. 温泉療養を始める場合は、最初の数日の入浴回数を1日当たり1回程度とすることその後は、1日当たり2回ないし3回までとすること。
  2. 温泉療養のための必要期間はおおむね2ないし、3週間を適当とすること。
  3. 温泉療養開始後おおむね3日ないし1週間前後に湯あたり(湯さわり又は浴場反応)が現れることがある。 「湯あたり」の間は、入浴回数を減じ又は入浴を中止し、湯あたり症状の回復を待つこと。
  4. 以上のほか、入浴には次の諸点について注意すること。
    1. 入浴時間は入浴温度により異なるが、初めは3分ないし10分程度とし、慣れるにしたがって延長しても良い
    2. 入浴中は運動浴の場合は別として一般には安静を守る。
    3. 入浴後は身体に付着した温泉の成分を洗い流さない。(湯ただれを起こしやすい人は逆に浴後真水で身体を洗うか、 温泉成分を拭き取るのが良い。
    4. 入浴後は湯冷めに注意して一定時間の安静を守る。
    5. 次の疾患については、原則として高温浴(42度以上を除く)を禁忌とする。 イ 高度の動脈硬化症 ロ 高血圧症 ハ 心臓病
    6. 熱い温泉に急に入るとめまい等を起こすことがあるので十分注意する。
    7. 食事の直前・直後の入浴は避けることが望ましい。
    8. 飲酒しての入浴は特に注意する。
飲用上の注意事項
  1. 飲用療養に際しては、温泉について専門的知識を有する医師の指導を受けることが 望ましいこと。
  2. 温泉飲用の1回の量は一般に100mlないし200ml程度とし、その1日の量は おおむね200mlないしは1000mlまでとすること。
  3. 強塩泉、酸性泉、含アルミニウム泉及び含鉄泉はその泉質と濃度によって減量し、又は希釈して飲用すること。
  4. 以上のほか、飲用については次の諸点に注意すること。
    1. 一般には、食前30分ないし1時間が良い。
    2. 含鉄泉、放射能泉及びヒ素又はヨウ素を含有する温泉は、食後飲用する。 含鉄泉飲用直後には、茶・コーヒーなどを飲まない。
    3. 夕食後から就寝前の飲用はなるべく避けることが望ましい。
温泉の効能一覧表
泉質名 適応症
浴用 飲用
単純温泉 中風、神経痛、リウマチ、外傷 慢性胃腸病、胃炎
炭酸泉 血圧降下、高血圧症、心臓病、精神安定、肩こり、しもやけ 消化器病、便秘、食欲増進、動脈硬化症
重炭酸土類泉 慢性皮膚病、アレルギー性疾患、じんましん 慢性消化器病、痛風、尿酸結石、膀胱炎、糖尿病、肝臓病
重曹泉 皮膚病、火傷、擦り傷、肝臓病 慢性胃炎、胃酸過多、慢性胃炎、痛風、薬物中毒
食塩泉 冷え性、神経痛、関節痛、腰痛、捻挫 胃腸病、胃液の分泌促進、慢性便秘
硫酸塩泉 高血圧、動脈硬化症、外傷、高血圧、慢性関節炎 糖尿病、痛風、胆嚢炎、胆石症、便秘、肥満症
鉄泉 貧血症、更年期障害、慢性湿疹、月経障害、子宮発育不全 貧血
緑礬泉 結膜炎、水虫、じんましん 貧血
硫黄泉 中毒症状、慢性皮膚病、リウマチ、にきび、婦人病、しもやけ、高血圧症、動脈硬化症 糖尿病、痛風、便秘
酸性泉 梅毒、水虫、湿疹、疥癬、トリコモナス膣炎,慢性関節リウマチ 慢性消化器病
放射能泉 自律神経失調症、ストレス、ノイローゼ、神経痛、腎機能改善 尿路疾患、糖尿病、神経痛、消化器病、痛風、胆嚢炎、胆石症

●入浴法の種類

入浴法 特徴
高温浴 44℃〜48℃の高温の温泉にほんの数分間だけ入浴する方法です。草津温泉の「時間湯」がこれに当たります。 思わずうめき声を上げてしまうほどの熱い強烈な刺激を与えることにより、頑固な慢性疾患を治そうとする 荒療治なので高血圧症や心臓疾患の人は特に注意が必要です。
温浴 40℃前後の中温の温泉に入浴する最も一般的な入浴方法です。 家庭での風呂から一般的な銭湯までほとんどの入浴施設で採用されています。 身体を温めることにより、神経痛や腰痛などに効果がある他、湯につかるという行為そのものが リラックス効果を生みストレス解消や疲労回復が期待できます。
微温浴
(低温浴)
35℃〜38℃程度の人間の体温に近い比較的低温の温泉に長時間入浴する方法です。 「持続浴」とも呼ばれます。低温なので脈拍や血圧の上昇が少なく、疲れも少ないので心臓病の方でも安心です。 また、長時間入浴することにより温泉成分を十分吸収することができる上、身体の芯から温まるので リウマチ、神経痛、高血圧症、動脈硬化症などに効果的です。 子宝の湯として、夫婦で一晩中つかる夜詰めの湯という風習も残っています。
寒冷浴 7℃〜20℃の程度の低温の温泉に入浴する方法です。 リウマチ患者は身体を冷やしてはいけないという通説がありますが 温浴に勝るとも劣らない効果を有します。神経症などにも効果があります。 心臓病など循環器系に疾患のある人は十分注意が必要です。
寝湯 比較的低温の浅い浴槽に横たわって長時間入浴する方法です。 リラックスすることができ、不眠症、高血圧症、動脈硬化症、ストレス解消などに効果があります。 血管が拡張され、血液やリンパ液の流れが良くなるので、リウマチや神経痛にも効果が期待できます。 水圧が少ないので心臓に疾患がある方でも安心です。
かけ湯
(かかり湯)
入浴前に手足など心臓から遠い部分から徐々に身体に湯をかけ、心臓への負担を減らします。 かけ湯は入浴時のマナーとしても大切です。
かぶり湯 かけ湯をした後、首すじや頭部にも温泉をかける方法です。入浴後の急激な血圧上昇を防止でき、 脳貧血や脳出血の予防に効果があります。
打たせ湯 「滝の湯」や「あんま湯」とも呼ばれ、高所から落下する湯を肩、首、腰などに打たせる方法です。 患部を温めると同時に湯のマッサージ効果で、筋肉のこわばりを和らげ、患部の血流を良くするので 肩こり、腰痛などに効果があります。打たせ湯の前に入浴し、身体を温めておくとより一層効果的です。
腰湯 腰下部分だけ温泉につかる方法です。入浴した部分の血流を良くするので、冷え症や腰痛に効果があります。 全身浴に比べ入浴後の疲れが少ないため、体力が弱っている人でも入浴可能です。
足湯 足のみを温泉にひたす入浴法です。どんな人も気軽に入浴できる上、全身をあたためる効果もあります。 足裏にはツボも集中しているため、間接的ながら様々な症状に効果が期待できます。
鯨噴浴 温泉を床面から上向きに噴出させ、打たせ湯では湯がかかりにくい部分に温熱と水圧を当てる方法です。 痔疾、冷え症等に効果があります。ドイツが発祥だそうです。
歩行浴 膝下程度の深さの温泉を素足で歩く方法です。部分浴と運動療法の併用で下肢の血液の循環が良くなり 冷え性、神経疲労、自律神経失調症などに効果があります。
鉱泥浴 泥浴ともいわれ、鉱泥、泥炭などの天然の泥を温泉に加えたものに入浴、または全身に塗る方法です。 普通の温泉に比べ約5倍の熱保有があるが、泥は水に比べて熱伝道効率が低いため、 熱さを感じないで入浴できるので温熱効果が非常に高く、関節痛や神経痛、筋肉のこり、捻挫などに効果があります。 そして忘れちゃいけない美肌効果。泥は有機物を溶かし込む性質があるため、温泉成分を深部まで浸透させ 細胞の働きを活性化させるので美肌、若返りの効果が絶大です。入浴後のピカピカの肌には感動すら覚えます。
砂湯 温泉の湧く付近の海岸や川岸の砂を掘って身体を埋め、温泉熱で体を温める方法です。 一般の温泉全身浴に砂の圧力が加わるため、温泉成分の吸収や新陳代謝を高めます。 砂の圧力がこりをほぐしたり内臓の運動にもなるため疲労回復にもつながり、 発汗を促進するのでシェイプアップ効果も期待できます。 血液循環もよくなり運動器疾患、神経痛、肥満症、神経痛、痔疾、美容にも効果大。
温泉蒸気函浴
(箱むし)
温泉の蒸気を箱に満たし、その中に首だけを出して入り全身を蒸す方法です。 首から上が箱の外にあるので、呼吸も楽な上のぼせにくいので蒸気室浴より長く入っていることができます。 肥満症、神経痛、疲労回復などに効果があります。
温泉蒸気室浴
(サウナ)
温泉の蒸気が満たされた部屋に入り全身を蒸す方法で、温泉蒸気の吸入が可能です。 小屋や洞窟を利用している温泉地もあります。 呼吸疾患、肥満症、神経痛、疲労回復などに効果があります。
痔むし 温泉の蒸気を床に開けた穴から上向きに噴出させ、患部を蒸す方法です。 痔むしと言う名の通り、痔の治療専用と言ってもいいのですが、 腰下から下腹部を暖めるので婦人病にも効果があります。
温泉熱気浴 温泉の熱で熱くなった地面に横たわる方法です。 腰痛・神経痛などに効果があります。
温泉運動浴 温泉の中で運動を行う方法です。 プールでの運動と同じく、水中での運動は体重による膝への負担が軽減される上、 水の抵抗により負荷がかかるので、身体に無理なく高負荷運動をすることができます。 温泉で行えば温泉全身浴の効果も同時に得られます。
気泡浴 浴槽に設置された泡沫発生装置より小さな泡を放出させ、その泡が壊れる時に発生する超音波を利用し、 身体に刺激を与えて、温熱効果を高める方法です。 肌の美容、肩こり、筋肉痛、腰痛、神経痛などに効果があります。

●レジオネラ菌の研究

  • レジオネラ菌とは

    一口にレジオネラ菌と言っても1種類ではなく、 2002年現在でレジオネラ属の細菌として43種の菌が存在すると正式に発表されています。 レジオネラが繁殖する条件としては、水の滞留時間が長い、空気が存在する、暖かい水温、 餌となる有機物がある等であり、正に入浴浴槽そのものという感じです。

  • レジオネラ菌対策

    大腸菌が2倍に増殖するのに要する時間が15〜20分であるのに対し、 レジオネラ菌の場合は4〜6時間かかるとされます。 この様にレジオネラ菌は発育が遅いため、湯の交換や浴槽の清掃をまめに行うだけで問題が発生する危険性を低く抑えることが可能です。
    またレジオネラは60度以上の温度では5分で死滅するため、給湯する前に60度以上にまで加熱することも効果的です。
    塩素殺菌もそれなりに効果的ですが、大腸菌とは違い速効性はないとされています。

  • レジオネラ感染症

    レジオネラが原因で起こる感染症はレジオネラ症と総称され、症状により 「肺炎型」と「ポンティアック熱型」とに大別されます。
    肺炎型」は、倦怠感、疲労感、頭痛、食欲不振、筋肉痛など不定の症状で始まり、 数日後に膿性痰を吐くセキがみられ、発病3日以内に悪寒を伴って高熱が発生します。
    精神・神経学的異常の出現が特徴とされ、健忘症、昏睡、幻覚などがみられる場合があります。
    胸部に異常な陰影が出現してからは適切な治療がなされないと発病から7日以内に死亡する例が多いそうです。
    ポンティアック熱型」は、平均38時間の潜伏期の後、悪寒、筋肉痛、倦怠感、頭痛などを発症し、 6〜12時間以内に悪寒を伴った発熱が発生します。
    その他の症状としては、下痢、腹痛、関節痛などがあります。
    健康体である場合は5日間程度で自然治癒するが、他の疾患を持つ場合は治癒が遅れ、 健忘症や集中力低下などの症状が数ヶ月続くこともあるが、死亡例はないそうです。

  • 感染経路

    レジオネラ菌に触れない様にするのが何よりも大切なのですが、 レジオネラ菌が大量繁殖している浴槽に入浴しても感染するとは限りません。
    危険なのは「エアロゾル」と呼ばれる気体中に浮遊する状態の細菌を吸い込むことで、 「レジオネラ菌エアロゾル」が発生する環境に近づかないことが重要です。
    「エアロゾル」は打たせ湯、ジャグジー、ジェットバス、シャワーなどで発生することから、 地方によって「打たせ湯は循環湯を使用してはいけない」と条例で定められているところもありますが、 これも少々本質からズレていて、レジオネラ菌の発生を抑えるために「循環・濾過・殺菌」をしている訳で、 循環湯だから危険だと言う盲目的信仰から決められた悪条例のように思います。
    ちなみに、レジオネラ感染症患者との接触で感染した例はないそうです。

  • まとめ

    レジオネラ菌は比較的増殖能力が低く滅菌方法も簡単なので、 ごく普通に清掃や換湯を行っていれば基本的に問題は発生しないと思われます。
    レジオネラ感染者が大量発生した施設は、このような基本的な衛生管理がなされていなかった訳で、 そんなズサンな施設にはレジオネラに感染しなかったとしても巡り合いたくないし、 早々に全滅して欲しいと切に願います。
    不衛生な施設は客も寄り付かなくなり自然淘汰されるでしょうけれど。

●設備の種類と理想型

シャンプーも石鹸も使用禁止で源泉浴槽のみという施設からスーパー銭湯タイプの施設まで 温泉施設で見られる様々な設備について、個人的主観に基づいた理想型を考えてみます。
と言っても源泉浴槽のみという設備はある意味それが理想型ですので、スーパー銭湯タイプの 施設についての意見になると思います。
もちろん利用者側からの意見ですので、手間やコスト的な問題はあまり考慮されていませんが 利用者にとって最も良い改革をすることにより、経営品質も向上し、客の支持も強くなり、 利益も右肩上がり青天井です。
設備 理想型
主浴槽 浴槽の底が見えないような濁り湯では、入浴する際に滑ったりつんのめったりしがちですので 手すりがあると良いですね。浴槽は床から立ち上がって設置されているタイプではなく、 床を掘り下げて設置されているタイプの方が入浴しやすいし、浴室も広く見えます。
露天風呂 岩風呂風に作られているのが多いと思いますが、それ故、浴槽の底や途中の踏み段の段差が一定でなく 足元がおぼつかないので手すりは必須です。露天ですので雨が降ることも考え、浴槽の半分程度は 屋根があると雨よけになります。露天からの眺めも重要な要素ですので、壁は可能な限り なくしてしまうか、低い方が良いですね。もちろん外から見えない程度にです。
塩サウナ 「塩はフロントで購入してください」ってサウナの中に書いてある不親切な施設が意外と多いです。 せめて更衣室に入るまでに知らせて欲しいと思います。理想はもちろん無料の塩がサウナの中に てんこ盛りであることです。塩代が利用料金に乗せてなければより良いです。 そして最も重要なこととして、塩サウナの外には塩を洗い流すためのシャワーか掛け湯を必ず設置すべきです。 塩が付着したまま入浴するマナーの悪い人も問題ではありますが、洗い流すための設備がないのは 施設側の怠慢か設計ミスと言われても仕方ないでしょう。
ミストサウナ スイッチを押さないとミストが発生しないという仕組みも良く見かけますが、常時ミストが充満 してるのが望ましいです。
サウナ サウナがあれば水風呂もあるという施設は多いですね。ですがサウナでかいた汗を洗い流すためのシャワーや掛け湯が サウナ付近にない施設もかなり多い。そういう施設に限って「水風呂へは汗を流してから入浴してください」と書いてある。 汗を流してから水風呂に入ることは基本的なマナーですので言われなくてもそうしますが、利用者に掲示してまで そのマナーをあえて要求するのであれば、施設側も相応の設備を設置すべきです。 サウナを設置するならいっそのこと水風呂を離して設置すればどうでしょうか? 浴室に入ってすぐの場所にサウナがあり、その横にシャワーか掛け湯。洗い場があって、主浴槽、そして水風呂という配置がベスト?
ジェットバス 弱いのが多い。もっと強くないとマッサージ効果がない。 ほとんどの場合、座って入浴する浴槽に設置されているが 凝っている部位にジェットをあてにくいので、立って入浴できるほどの深い浴槽にジェットがあると便利です。
バイブラバス 普通の座って入浴する主浴槽の一部にあっても、ただあるだけという印象。 寝湯と組み合わせてあったらもっと気持ちよく、リラックスもできそう
足湯 普通の浴槽のように浴槽の縁をまたいで入る形が多いけど、そのような構造だとどんなに気をつけていても 足湯から上がる際に縁が濡れてしまう。その縁は通常座る場所も兼ねていて、濡れていると座れないので、拭くための 雑巾なりタオルなりを常備していて欲しい。 それよりも例えば壁際に座る場所があり、その手前に足湯があるというような構造にして、 濡れた足が座る場所をまたがないようにすれば、座る場所が濡れずにすむと思います。
寝湯 単なる斜面で足ささえもないような寝湯だとパイプを手で持って支えてないと身体がずれてくる。 せめて踏み台を取り付けて欲しいが、そもそも完全脱力状態でも身体がずれないような形であるべきと思う。 冷水パイプ枕があると気持ちが良い。浴槽に中に木製のハンモックがある寝湯も結構リラックスできます。
水風呂 寒冷浴は別にして、普通の施設にある普通の水風呂なら25度程度で良いのでは? 15度の所もあったけど、健康に不安のある根性無しなので入れませんでした。
源泉風呂 設置するのであれば正真正銘の源泉であるべき。 適温にするために加熱するのはまぁいいとして、温度を下げるためには加水はせずに、 給湯パイプを川や池か冷却装置を通して間接的に適温まで冷却し、それを注いで欲しい。
混浴風呂 風呂は混浴でも、更衣室は男女別であると良いですね。 混浴浴槽は更衣室まで続いていて、更衣室から混浴浴槽へ出る際には既に肩まで湯につかっている状態にできれば 恥ずかしさも少なく、より多くの人が混浴を楽しめるのではないでしょうか。 白骨温泉の泡の湯はこのような仕組みです。湯も白濁しているので見られる心配は一切なく安心の混浴風呂です。
日替り湯 薬湯やハーブ湯、ゆず湯、菖蒲湯、等々、色々ありますけど、何湯か掲示してくださいね
電気風呂 腰の凝り等をほぐすために電気を当てるのですけど、それなりに長く当てていたいので 湯温はぬるめでないと長く入っていられません。主浴槽の片隅にある場合が多いけれど ぬる湯槽にあるか、専用浴槽にしてあると良いですね。
樽風呂 小さすぎて屈葬状態で入浴して身動きできない樽では風呂にするのは無理があると思います。 逆に3、4人も同時に入れる樽では、樽風呂である意味がないと思います。 あくまで1人浴槽で、ゆったり入れる大きさの樽であり、それが3、4個程度設置されてあれば良いかと。
バーデプール プール用更衣室と浴室用更衣室が別々なのは不便ですが、単に1つであっても濡れた水着で更衣室の床がびちゃびちゃになるので 例えば浴室でも更衣室でもないエリア(洗面台があり、フェイスタオルでざっと身体を拭くための広さがあるようなスペース)を 通ってプールに行けるようなレイアウトにして、そのスペースに水着専用脱水機を設置すれば良いと思います。
掛かり湯 まず最初に利用するので浴室入口付近にあるべき。さらに温水と冷水の掛かり湯があるのが望ましい。
打たせ湯 弱い所が多いので強めに。打たせ湯の性質上激しく湯が飛び散るので、他の人の迷惑にならないよう囲いが欲しい。 打たせた湯はそのまま排水されるのがベスト。それでも打たせ湯の下が普通の浴槽ならまだましですが、 循環も排水もされずに湯を貯めておくだけの受け口があるケースもあります。 レジオネラ菌の温床となるのでそんな受け口は早々に撤去してください。
入浴用品置き場 持参した入浴用品が入っているカゴの置き場。 洗い場の仕切りの上等に乗せられたら問題ないが、そうでないなら設置してほしい。 銀メッキされた金属の網棚シェルビングが置いてある所もあるが、それだけ浮いて見えるのも多いので 専用棚とか出窓を利用とか、浴室として置き場があると見た目にも美しいと思います。
シャワー カランは20秒程で止まるプッシュ式でも困らないが、 洗髪時の泡を流すときは目をつむっているので、 シャワーはハンドル式で流しっぱなしにできる方式が望ましい。使用後はちゃんと止めますから・・ 取り付け位置が低すぎるのも使いにくいです。使用するとカランに顔が当たる程低いシャワーもありましたが 何故そんな設計にするのでしょう? シャワーをホールドするフックも丸型が多いけど、水圧でシャワーヘッドがずれやすいので、 12角形ぐらいの角型にして、シャワーが横に振れないように。上下角もある程度は調整できればなお良し。
カラン もちろんこれも流しっぱなしにできるのが便利に決まってます。 床からの高さもある程度必要です。 カランの下に湯桶を置いたら手も入らないような高さでは使いにくいことこの上ないのに意外と多いです。
更衣室 カゴだけではなく、キー付きのロッカーがあるべき。 そのロッカーも有料ではもちろんなく、100円リターン方式も面倒なので、キー付き無料ロッカーであるのが望ましい。 さらにキーはベルト式だとつけるのが面倒なので、単にゴムひもかスプリングベルト式だと便利です。
下駄箱 下足入れです。単なる棚でもいいけど、キー付きの方がもちろんいいでしょう。 100円リターン方式も面倒なので、無料であって欲しいです。 そして下駄箱のキーと入浴券をフロント(番台)に渡すと、キーを預かってくれて、 それと交換で更衣室ロッカーのキーを渡してくれるシステムが最も便利だと思います。

●源泉掛け流しと循環式

「源泉掛け流しでなければ温泉じゃない!」とか「循環式は不衛生でレジオネラ菌が怖い」 と思われがちなので、源泉掛け流しと循環式、それぞれについて考えてみます。

  • 源泉掛け流し

    文字通り、湧出した温泉を何も加工せずそのまま浴槽に掛け流す事ですので 加熱や加水をした時点で、厳密には「源泉」とは言えないのですが、そんな施設は少数派で 少なくとも大きな浴槽が多種多数ある施設で、全ての浴槽が源泉掛け流しである所は本当に数えるくらいしかありません。
    現実的には、入浴できる温度に調整する目的のみで加熱や加水している施設であっても、「源泉掛け流し」と謳っている所が多いことから、 家庭の風呂のように湯を貯め、汚れたら湯を全て入れ替える「貯湯式」も含め、 循環でなければ広義の「源泉掛け流し」と考えます。

  • 循環式

    循環とは、源泉→浴槽→湯の回収→濾過→消毒→浴槽、という様な形で温泉をリサイクル利用するシステムの事です。 浴槽の中で湯をかき混ぜているだけではありません。
    湯量が十分ではない施設や、ジェットバスなどのアイテムバスが数多くあるような大規模な 入浴施設では、ほとんど循環式を採用しています。
    重要な点は、循環する目的としては「湯を清潔に保つため」であり、不潔なままで良いなら 湯量が少なくても源泉を長期間交換せず使用すれば良いわけで、むしろ循環してレジオネラ菌 等を殺菌、浄化、消毒しているからこそ「衛生的」と言えるのです。
    循環式=不潔=レジオネラ菌の温床、という訳では決してありません。

  • 衛生面からの考察

    源泉掛け流しであるなら完璧に清潔だという安心感があります。
    もちろんそれはほとんどの場合正しいと言えると思いますが、例えば100人が同時に入浴できるような大浴槽で、 掛け流される湯量が1分間に1リットルであったらどうでしょう?
    浴槽の湯を落とすだけで丸1日、貯めるとなると3日もかかる大浴槽も実在します。 そのような浴槽では湯を全て落として浴槽の清掃をするのは1ヶ月に1度あればいい方でへたすりゃ半年以上清掃されない場合もあります。
    掛け流された新鮮な湯量分、100%無駄なく汚れた湯が排出されるとしても浴槽の湯が全て新鮮な湯に換わるのに3日かかります。 その間、次々と入浴者が入りますし湯もどんどん汚れて行きます。
    酸性泉の様にそもそも細菌が生存できない環境の湯であったとしても、そういう状況では衛生的とは言いかねる「源泉掛け流し」もあります。

    それに対し「循環式」は前述した通り、レジオネラ菌等を殺菌、浄化、消毒するために循環しているので、 本来が「衛生的」なのです。
    ですが、循環するための設備は構造が複雑でメンテナンスに手間もコストもかかります。必要に応じて清掃や湯の全交換がなされていれば 何の問題もないのですが、循環濾過システムに頼りきり、経費節減、人手不足、知識不足、低い意識、等の理由で適切な衛生管理を怠ると たちまち清潔さは失われ、不衛生な施設にまっしぐらです。

    スイッチを押すと湯が落ちてくる打たせ湯の下に、20cm程の深さで循環も排水もされない湯を貯めてある施設もありました。 何故そういう構造にしているのか目的も意図も不明ですが、 レジオネラ菌が増殖し、危険なエアロゾルとなる仕組みをわざわざ作るなんて、設計ミス と言うか、無知が故の犯罪と言える程、重大で危険な行為です。
    こうなると、源泉掛け流しであろうが循環式であろうが最早まったく関係ありません。 入浴はきっぱりとあきらめ、早々に退散するのが身のためです。

  • 源泉掛け流しと循環式とどちらが良いか

    掛け流される源泉の湯量が十分で、加熱も加水もされておらず、清掃も十分行き届いた施設であるなら、源泉掛け流しの方が良いに決まってます。
    生まれたての新鮮なお湯は生気に満ち溢れ、科学的に分析された泉質や効能以上の神秘的な効能があるような気もしますし、 なにより入浴時の爽快感が格段に違う気がします。
    ですが、そんな贅沢で正真正銘の本物の温泉は本当に限られていますし、街中で気軽に温泉に入れるようになったのは循環式があったからこそ だと思います。

    ゴージャスな施設、自然があふれる立地、なにより好みの泉質、料理がおいしい温泉旅館、管理人のおっちゃんが好き、混浴露天だから、 料金が安いから、持病に効果的、良い雰囲気、アイテムバスが楽しい、家庭にはない大浴槽、等々、温泉が好きな理由は様々だと思います。
    故に、源泉掛け流しであっても循環式であっても、それは「どちらが良いか」の判断基準ではなく、 それぞれがお気に入りの温泉であれば、それが一番良い温泉であると思います。

  • ちなみに

    浴槽の湯注ぎ口の湯が飲用可であれば、源泉掛け流しです。
    浴槽の底に湯落とし口とは別に湯を吸い込む口があれば、循環である可能性が高いです。
    浴槽から湯がオーバーフローしていても、掛け流しとは限りません。
    ヌルヌル系の泉質ではないのに、浴槽がヌルヌルしているとやばいです。
    硫黄の香りでもなく塩素の臭いでもない腐臭がする湯だったら・・・入浴せずに帰りましょう。

●お風呂に持っていくもの

使用するしないにかかわらず、いつも以下の用品を持って行ってます。 施設により、シャンプーや石鹸の使用を禁止しているところもありますので、 場所ごとのローカルルールは守ってくださいね。
いい色(♀)の持ち物 なな色(♂)の持ち物
タオル(フェイスタオル) タオル(フェイスタオル)
ナイロンタオル(身体洗い用やわらかめ) ナイロンタオル(身体洗い用かため)
バスタオル バスタオル
(タオルで事足りるので持っていかない時が多い)
シャンプー(フルボトル) リンスインシャンプー(ミニボトル)
リンス(フルボトル)  
トリートメントパック(フルボトル) ボディシャンプー(ミニボトル)
アロマ効果のあるせっけん せっけん
洗顔フォーム 洗顔フォーム
クレンジング 軽石
フェイス用クレンジングシリコンブラシ  
ヘアブラシ 折りたたみ式ヘアブラシ&くし
(100均にあります。結構便利)
頭皮用ブラシ  
シーブリーズ  
基礎化粧品一式  
ハブラシ、はみがき粉(トラベラーセット) ハブラシ、はみがき粉(トラベラーセット)
上記入浴用品をまとめて入れる100均で買ったカゴ 上記入浴用品をまとめて入れる100均で買ったカゴ
着替え 着替え

●入浴時の基本マナー

マナーを守って入浴すると、より爽快感が得られますよね。 これを見てくれた方は元来マナーの良い方だと思いますが、ご参考になれば幸いです。
  • 禁止されていることはしない。
  • 浴槽に入る前にかかり湯をして、身体の汚れを落としてから入る。
    (身体を洗ってから入浴するとより良い)
  • タオルは湯船につけない。(許可している施設以外)
  • 湯注ぎ口で頭を洗わない。
  • 待っている人がいたら独占せず譲り合う
  • 湯や水を他の人にかけない。
  • 髪を浴槽の湯につけない。(髪の長い人は注意)
  • シャンプーや石鹸の泡をつけたまま浴槽に入らない。
  • サウナから出たあとは汗や塩を洗い流してから浴槽に入る。
  • 浴槽内で排泄しない。
  • 湯や水の無駄使いはしない。
  • 他人の裸をジロジロ見ない。
  • 泳がない。潜らない。飛び込まない。
  • 走らない。騒がない。暴れない。
  • 身体を拭いてから更衣室に戻る。
  • 酒に酔って入浴しない。
  • 開けたら閉める。
  • 下駄箱やロッカーの鍵は持って帰らない。